宅地建物取引士は、通称宅建と呼ばれて社会人にとても知られている資格です。
法律の基本が学べ、キャリアアップにも最適の資格です。
毎年20万人が受験する人気資格で、資格の登竜門としても知られているので、大学生にもおすすめです。
宅地建物取引士試験の概要
宅地建物取引士試験の基準及び内容については以下の通りです。
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
- 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
- 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
- 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
- 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
- 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
- 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
受験資格はなく、年齢・性別・学歴に関係なく誰でも受けられます。
試験案内の配布は7月です。
ネットでの試験申し込みも、郵送による申し込みも可能です。
試験は、午後1時から午後3時までの2時間で、マークシート方式によって行われます。
受験料は7,000円です。
試験日は10月の第三日曜日です。
合格発表は12月です。
令和2年の試験は、2回実施されてどちらかを選べましたが、令和3年はどうなるかまだ分かりません。
宅地建物取引士試験は毎年20万人が受験する人気資格
宅地建物取引士(宅建士)試験は、毎年約20万人が受験する人気の資格です。
人気の理由にはいくつかありますが、まず一つは宅建士でなければ行えない業務(独占業務)があるということです。不動産の取引には必ず宅建士が必要となるので、常に宅建士の求人はあります。
宅建士の独占業務
・重要事項説明
・重要事項説明書の記名押印
・37条書面への記名押印
また、民法の基本的な知識が身につくので、社会で生きていくうえで役立つことも多いはずです。
宅建士で勉強した知識は、マンション管理士や行政書士、不動産鑑定士といった試験でも役立ちます。
過去の分野別出題数
宅建士の試験を分野に分けると、以下の7分野になります。
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること(土地及び建物)。
- 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること(権利関係)。
- 土地及び建物についての法令上の制限に関すること(法令上の制限)。
- 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること(税金)。
- 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること(需給及び実務)。
- 宅地及び建物の価格の評定に関すること(価格)。
- 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること(宅建業法)。
この分野別に過去の出題数を見てみると、平成22年から令和元年の試験は出題数は同じです。
分野\年度 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 |
1 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
2 | 14 | 14 | 14 | 14 | 14 |
3 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 |
4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
5 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 |
6 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
7 | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 |
合計 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 |
分野\年度 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和1年 |
1 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
2 | 14 | 14 | 14 | 14 | 14 |
3 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 |
4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
5 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 |
6 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
7 | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 |
合計 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 |
つまり毎年各分野から決まった数の出題がされていることになります。
宅建業法(7)から20問、権利関係(2)から14問、法令上の制限(3)から8問なので、2・3・7の3分野で合計42点分が出題されることになります。
合格点と合格者
平成21年から平成30年までの10年間の合格点と合格率です。
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | |
合格点 | 33 | 36 | 36 | 33 | 33 | 32 | 31 | 35 | 35 | 37 |
合格率 | 17.9 | 15.2 | 16.1 | 16.7 | 15.3 | 17.5 | 15.4 | 15.4 | 15.6 | 15.6 |
38点取れれば合格できるので、主要な宅建業法(20問)、権利関係(14問)、法令上の制限(8問)の主要3分野でできれば35点は取れるように頑張りましょう。
不動産適正取引推進機構によれば、合格者の内訳は、35%以上が不動産関連業、建設関係が10%、金融関係が10%、学生が10%、他業種22%、主婦3~4%となっています。
宅建の知識が役立つシーンはいろいろあるので、取って損はありません。キャリアアップにも向いてます。
コツコツとしっかり勉強すれば半年~1年で合格できるので、堅実派に特におすすめの資格です。
宅地建物取引士試験に合格するには
管理人のおすすめの勉強法は、今まで何度も紹介してるように、テキストと問題集の繰り返しです。
どの試験もテキストと問題集を繰り返せば合格レベルに達します。
宅建士試験で特に重要なのは宅建業法・権利関係・法令上の制限の3分野です。
宅建業法は分かりやすく、権利関係は理解が必要、法令上の制限は暗記、こんな感じです。
どの分野から勉強してもいいですが、理解が必要な権利関係から始めるのがおすすめですかね。
宅建士試験が資格の登竜門といっても、合格率は毎年20%を下回ります。
独学では続かないという人は、通信講座の利用がおすすめです。
フォーサイトは通信講座業界では有名なので安心ですね。