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織田信長(山岡荘八・歴史小説)の見どころ

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山岡荘八作品のおすすめとして「織田信長」を紹介した際に、再び読み返してみました。

 

織田信長といえば、戦国時代の好きな武将で常に1位になるほどの人気です。

2位以下は、徳川家康、豊臣秀吉、伊達政宗、真田幸村、上杉謙信、武田信玄と、順位は時代やアンケートを実施した団体によって入れ替わったりしますが、織田信長だけはどのアンケート結果でも1位になるほど人気です。

山岡荘八・織田信長

 

山岡荘八の「織田信長」

織田信長を題材にした小説は数多く出版され、SFっぽい書籍やビジネス書なんかもたくさん出ています。

中でも山岡荘八「織田信長」は、織田信長の描いたオーソドックスな歴史小説です。

 

山岡荘八の「織田信長」といえば、司馬遼太郎の「国盗り物語」と並ぶくらい読まれている織田信長の小説です。

山岡荘八が描いた織田信長のイメージをもとにしたドラマは多いといわれるほどです。

 

国盗り物語は、前半が斎藤道三が主役で、後半が光秀と信長に主役が移っていく小説ですが、山岡荘八の織田信長は最初から最後まで主役は信長なので、信長について知りたい人にもおすすめです。

 

管理人が持っている「織田信長」の帯には、「これを読む。仕事に克つ。」と書いてありますが、山岡荘八の小説を読んでいると、天命思想っぽい教訓めいた言葉が多く出てきます。

 

 

作品では、織田信長が15歳で那古野の城主となっているところから、本能寺で自害して果てるシーンまでが描かれています。

 

作品の「織田信長」では、信長が幼少頃の振る舞いは、全て計算によるものということになっています。

信長は戦で負けることも多かったのですが、作品の信長は一分の隙もない完璧な人物という印象を受けました。

 

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織田信長1巻「無限三略の巻」

作品は、織田信長が15歳で那古野の城主となっているところから始まります。

当時の織田家は、信長の父信秀の時代ですが、織田家の立場についても説明されているので、歴史に詳しくない人でも読めると思います。

 

1巻は信長が美濃の斎藤家から帰蝶姫を迎えようとするシーンから始まって、道三が息子の義龍に敗れるシーンまで描かれています。

子供の頃の徳川家康(松平竹千代)や猿と呼ばれた豊臣秀吉(作品では木下藤吉郎)も登場して、作品を面白くさせます。

 

 

・戦場での勝利はつねに相手の意表をつくことにある。事実、家臣ばかりか親兄弟とて少しも油断はならぬ乱世であった。

・信長は、この世の行き詰まりは、人間の知恵の行き詰まりだと思っている。

・彼の領内だけは、一切の関所と通行税を廃止して、出入り勝手を布令させている。戦国としてはまさに異例の大胆さだが、そうなると、諸国の商人が気安く出入りしたり住み着いたりするので、この清州にしても瞬く間に市街が出来上がり、そのために町人、百姓は他領のものに比べてどんどん富んでいくのだ。

 

織田信長1巻

「吉法師(信長)は、奔放奇抜なふるまいで渦中のひんしゅくを買ううつけ者だが、燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らん。手始めは尾張織田の統一だ。美濃の梟雄斎藤道三から娘の濃姫を娶った信長は、アンチ信長派の旗印となっている弟の殺害を決意した。戦国の世にすい星のごとく出現した驕児の若き日々。」

 

織田信長2巻「桶狭間の巻」

きんげ
昔は、「○○の巻」と、アニメのタイトルには最後に巻が付くのが一般的でしたが、今は見かけなくなりましたね。

 

織田信長2巻は、弟の信行の謀反からの自決に始まり、桶狭間の戦い、将軍義輝との面会、斎藤義龍の死までが描かれています。

木下藤吉郎の活躍も小説を面白くしています。

 

織田信長2巻の中心は、何といっても今川義元上洛軍との戦いである桶狭間の戦いでしょう。

 

今川家といえば、武家の家柄としては申し分ないうえ、当時の今川家は東海道一の実力者で、武田信玄や北条氏康と対峙しても一歩も引かない実力を備えていました。

足利将軍家に子供のない時には、吉良氏から出てこれを継ぐ。もし吉良氏に適当な子供がない時は、今川氏から出て将軍職に就く。

 

街道一の弓取りとうたわれた今川義元が、尾張のうつけと馬鹿にされた信長に討たれていくシーンは、雑兵も大将もない、義元にとってはきびしい現実だけでした。

「げ……げ……下郎め……」

口に血と指をいっぱい頬張って、(これが死か……人間の死か……)

義元は、何も彼も割り切れない憤怒のままで遠く意識を失った。

 

織田信長2巻

「天下を狙う駿府の今川義元は、遂に総力を挙げて美々しく上洛のたびについた。尾張など眼中にない。抵抗すればもみ潰せ。屈服か、滅亡覚悟の抗戦か。信長は秘策を胸に動じない。だが義元が桶狭間に入ったと聞くや、者ども続け、と飛び出した。折から暴風雨襲来。天は、革命児・信長に味方した。」

 

 

織田信長3巻「侵略怒涛の巻」

織田信長3巻は、稲葉山城攻略から、天下布武を掲げて岐阜に拠点を移し、流浪の将軍足利義昭を迎え入れて上洛を果たしたところまでです。

信長に従わない越前の朝倉氏を攻略しようと攻め入ったところで終わりますが、常に天下統一に向かって突き進む信長の歴史は、次の展開が分かっていても面白いです。

 

途中には、滝川一益の長嶋城攻略、木下藤吉郎の竹中半兵衛に対する調略と墨俣一夜城、明智光秀の登用、蒲生鶴千代が信長に認められるシーンなどが描かれています。

 

 

織田信長3巻

「今川義元を討った信長の武名は、いちやく天下に轟いたが、諸国はまだ彼の天下統一の野望までは知らない。三河の松平元康(徳川家康)と同盟を結んだ信長は、戦国武将として初めて入洛。堺では大量の鉄砲を仕入れ、次なる敵への配備を固めた。それは美濃稲葉山の斎藤龍興。不落を誇るこの城の攻略法は?」

 

 

織田信長4巻「天下布武の巻」

織田信長4巻では、浅井長政との同盟破棄から始まり、信長包囲網に参加した敵対勢力との闘いを強いられます。

三方ヶ原の戦い、姉川の戦い、朝倉・浅井の滅亡、信玄の死、長篠城の戦いなどが描かれています。

 

信長の一生は、困難との戦いですが、この巻でも様々な困難が立ちふさがります。

「死のうは一定

忍び草には何をしようぞ

一定、語り起こす夜の……」

 

立ちふさがる敵は誰であっても許さないのが信長です。

この巻では、白河上皇でさえ思い通りにならないと嘆いた比叡山を焼き討ちしています。

 

織田信長4巻

「朝倉義景攻めで越前に入った織田・徳川連合軍の背後で、浅井長政が叛いた。妹婿を信じた不覚。生命からがら京へ戻った信長は、ついに叡山の焼き討ち、皆殺しに踏み切った。これが武田信玄の上洛を促す。その途上での信玄の突然の死。四面楚歌の中で雄叫びを続けていた信長は救われた。次は長政を討つ!」

 

織田信長5巻「本能寺の巻」

信玄の死によって絶体絶命の危機を乗り越えた信長は、朝倉・浅井を滅ぼし、武田勝頼も長篠で完膚なきまでにたたいて、天下布武を達成すべく突き進みます。

 

長篠の戦で最強軍団といわれた武田軍を完膚なきまでにたたいた信長は、三好、波多野、三木を倒して、何度も謀反を起こした松永久秀も自害に追い込み、畿内を平定しました。

北陸では柴田勝家、関東は滝川一益、中国地方は羽柴秀吉、四国は丹羽長秀や神戸信孝を軍団長に攻略を進めていき、天下統一まであと一歩でした。

巻の最後は、明智光秀の謀反によって自害するまでが描かれています。

 

織田信長5巻

「信長の前途は明るい。叡山、本願寺の焼打ちで仏敵の汚名はきても、立ちふさがる敵は、武田勝頼、中国毛利、そして上杉謙信のみ。その謙信が死ぬ。長篠の合戦で武田軍を追い散らした信長の天下統一は目前。だが―明智光秀、本能寺に主君を弑する。時代を先駆けた不世出の天才は笑って死んだ。完結編。」

 

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