管理人が全国経理協会主催の所得税法能力検定の資格を受験したのは、まだ寒い時期でした。
受験した年の8月に受験する予定だったのが税理士試験の所得税法です。
難易度は全然違いますが、全国経理協会の所得税法能力検定は所得税法に関する数少ない資格の一つです。
所得税法能力検定を通して所得税法の計算の基礎も学べるということで受験しました。
所得税法能力検定の受験を決める
当時の管理人は、大学を卒業したはいいものの、就職せずにいろいろと行き詰ってました。
身内に税理士がいたという単純な理由で税理士試験の「所得税法」の勉強をしてはいたものの、他の資格試験と違って暗記作業が延々と続く税法の勉強は楽しさが全くありませんでした。
そこで気分転換がてらに申し込んだのがこの所得税法能力検定1級でした。
税理士の試験では、理論問題が半分出ますが、所得税法能力検定1級では計算問題のみです。
会計事務所勤務の新人さんなら、基礎知識習得のためのきっかけにいいかもしれません。
ちなみに、法人税法能力検定と消費税法能力検定の試験も、所得税法能力検定の後に受けました。
法人税法と消費税法の能力検定試験は、税理士試験後の10月に受けました。
(所得税法・法人税法・消費税法)税務能力検定1級の試験概要
所得税法能力検定1級の試験は、9時から10時30分までの90分で行われます。
所得税法の後に法人税法能力検定の試験が10時50分から90分間行われ、法人税法の試験後に消費税法能力検定試験が13時から90分間行われます。
受験料は、2,700円とお手頃価格です。
試験に合格するためには、100点満点中70点以上の点数が必要になります。
管理人が実際に行った勉強方法(所得税法能力検定・法人税法能力検定・消費税法能力検定)
管理人が所得税法能力検定試験の合格に向けて実践した勉強方法は、過去問をひたすら繰り返して解いたことだけです。
所得税法1級の試験については、資格学校の税理士のテキストがありましたが、法人税法と消費税法は、完全にテキストなしで過去問を数回繰り返し解いての受験です。
全経の税法能力検定自体がマイナーな試験なので、楽天で検索しても問題集が出てきませんでした。
税理士受験生以外の人が1級に合格するには、最低でも過去問が必要です。
なので、これから受験する人は、全国経理教育協会のホームページから直接申込めば過去問が購入できます。
法人税法と消費税法は、過去問を繰り返して完璧にマスターすれば十分合格できます。
試験の問題量は、量的にはそんな多くなかったので、過去問を数回繰り返した人なら試験時間が余るのではないかと思います。
過去問題集を3回繰り返し、間違えたところは解けるまで繰り返せば合格できると思います。
所得税法能力検定(法人税、所得税も)試験の問題点
まず、この試験に合格してもこの試験を知っている人がほとんどいません。
受験生についても、年に2回しかない試験なのに受験者が10人くらいしかいませんでした。
何より問題なのは、合格証書の受け取りにわざわざ試験会場に来てくれと言われたことです。
仕方ないので、所得税法能力検定1級の合格証書は受け取りに行きましたが、所得税法能力検定の後に受験した法人税法能力検定1級と消費税法能力検定1級の合格証書は受け取りに行ってません。
「合格証書の受け渡し方法は、試験会場によって異なります」と言われましたが、郵送料を払えば郵送してくれることが多いみたいです。
不合格だった場合の扱いは知りません。
フリーランスの人なら所得税法能力検定を勉強しておいてもいいかも
フリーランスを始めた人の中には、青色申告の申請をする人もいることでしょう。
今後、本格的に事業としていくのであれば、青色申告がおすすめです。
青色申告の場合は、帳簿の備え付けや記帳が義務になります。
所得税の計算の基礎を勉強するのにはいい資格です。知識は一生役に立つので、苦労するなら早い方が良いかも。
記帳については会計ソフトを使うのがよいでしょう。
年々フリーランスで働く人が増えていますが、こういった個人事業主には毎年確定申告が必要とされます。
フリーランスの人だけでなく、副業で働く人も増えているので、所得税法能力検定を学んでおいて損はありません。
この試験は、税理士試験と違って計算問題だけなので、難しい条文を暗記する必要もありません。
マイナー試験なのが難点ですが、初心者にはいい試験だと思います。