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試験概要

賃貸不動産経営管理士は、賃貸管理のプロフェッショナル資格

投稿日:2019年12月13日 更新日:

「賃貸不動産経営管理士」は、賃貸管理業務に必要な専門知識と技術、倫理観を備えた専門家です。

 

不動産に関する資格というと、宅地建物取引士(宅地建物取引主任者)が特に有名です。

宅地建物取引士と賃貸不動産経営管理士とでは、それぞれ役割が異なります。

宅地建物取引士は不動産の取引に関する資格ですが、賃貸不動産経営管理士は賃貸管理業務に特化した資格になります。

 

また、不動産の管理資格というと、「管理業務主任者」資格がありますが、こちらは法律に基づく分譲マンションの管理運営に関する資格なので、賃貸管理とはまた違います。

管理業務主任者は分譲マンション、賃貸不動産経営管理士は賃貸マンション・アパートといった違いです。

賃貸不動産経営管理士は、賃貸不動産の管理に関する資格なので、不動産会社の社員だけでなく、大家さんにもおすすめの資格です。

 

現在、不動産の取引数が頭打ちになってきているため、賃貸管理に目を向けて力を入れる不動産業者が増えています。

しかし、賃貸管理のサービスは、不動産会社によって質がバラバラだったため、安定したサービスの質の維持を図る必要がありました。

こうしてできたのが賃貸不動産経営管理士資格です。

賃貸不動産の管理における専門家資格は、賃貸不動産経営管理士資格しかありません。

 

賃貸不動産経営管理士制度では、一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会が主催となり、日本賃貸住宅管理協会や全国宅地建物取引業協会連合会、全日本不動産協会が構成団体に参加する形で運営されています。

 

賃貸不動産経営管理士の業務

賃貸不動産経営管理士は、賃貸業および賃貸管理業において重要な役割を担っています。

ただし、賃貸不動産経営管理士は、宅地建物取引士と違って資格がなければ取引ができないというものではありません。

しかし、敷金トラブルや原状回復をめぐるトラブルなどは年々増加しており、賃貸管理について専門知識を持った専門家の需要は高まっています。

 

国土交通省告示により賃貸住宅管理業者登録制度も行われており、賃貸不動産経営管理士は賃貸住宅の管理に関する重要事項の説明や契約書の署名捺印など、賃貸住宅に係るトラブルを防止するために重要な役割を担っています。

賃貸住宅管理業者登録制度では、資格者の設置義務やサブリースでの重要事項説明を義務化しているため、賃貸管理において一定のサービスの質が担保されます

また、民泊を行うためには資格者や住宅取引などの実務経験が求められますから、賃貸管理においては必要な資格といえます。

 

賃貸不動産経営管理士は、貸主に対しては、管理受託契約、長期修繕計画、賃貸経営の提案、原状回復といった業務を行います。

そして、借主に対しては、賃料管理、契約更新、賃貸相談といったことを行います。

 

貸主に対して

・管理受託契約

・長期修繕計画

・賃貸経営の提案

・建物維持管理

・原状回復

借主に対して

・賃料収納

・契約更新

・契約の解約業務

・賃貸相談業務

賃貸住宅管理業者登録制度に基づく業務

・管理受託契約に係る重要事項の説明および説明書への記名押印

・管理受託契約の成立時に交付する管理受託契約書への記名押印

・サブリース契約時の重要事項説明等の業務

 

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・管理業務主任者の業務の違い

業務 専門家
不動産取引 宅地建物取引士(国家資格)
不動産賃貸 賃貸不動産経営管理士(民間資格)
管理(分譲マンション) 管理業務主任者(国家資格)
管理(賃貸不動産) 賃貸不動産経営管理士(民間資格)

 

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賃貸不動産経営管理士試験概要

2019年度

試験時間 13:00~14:30(90分)
受験料 13,200円(10%税込み)・12,000円(税抜き)
出題形式 40問、四肢択一
受験資格 なし
出題範囲
  1. 賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況に関する事項
  2. 賃貸不動産経営管理士のあり方に関する事項
  3. 賃貸住宅管理業者登録制度に関する事項
  4. 管理業務の受託に関する事項
  5. 借主の募集に関する事項
  6. 賃貸借契約に関する事項
  7. 管理実務に関する事項
  8. 建物・設備の知識に関する事項
  9. 賃貸業への支援業務に関する事項(企画提案、不動産証券化、税金、保険等)

 

合格基準は、40問中29問以上の正解となっています。

合格率は、平成30年度は50.7%、平成29年度は48.3%でした。

 

試験会場は、札幌、盛岡、仙台、大宮、千葉、東京、横浜、金沢、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、高松、福岡、熊本、沖縄の全国各地で行われます。

 

賃貸不動産経営管理士の登録

賃貸不動産経営管理士として登録に必要な要件

・有効な宅地建物取引士証の交付を受けている人

・宅地建物取引業、不動産管理業、不動産賃貸業および全日本不動産協会・宅地建物取引業協会・日本賃貸住宅管理協会の会員と従事者などに2年以上従事している人

 

登録料 6,600円(税込み)

 

有効期間 5年

 

賃貸不動産経営管理士講習

賃貸不動産経営管理士を目指す人に対して、協議会は日本各地で講習を行っています。

本講座は賃貸管理のプロフェッショナル「賃貸不動産経営管理士」資格の取得に向けた試験学習の場であり、賃貸管理実務に必要な専門知識の習得と実務能力を高めるための講習です。

賃貸不動産経営管理士協議会より

 

賃貸不動産経営管理士講習の料金は、17,820円(2019年)。

別途テキスト代3,980円(2019年)。

 

講習のメリット

本試験で4問が免除されます。

 

講習では、賃貸不動産経営管理士試験の公式を使い、2日間にわたって講義を行います。

1日目(9:40~17:30)

・賃貸管理総論

・賃貸住宅管理業者登録制度

・管理業務の受託/借主の募集

・賃貸借契約に関する知識

 

2日目(9:05~17:30)

・管理実務

・建物設備の知識

・賃貸業への支援業務(証券化、保険、相続)

最後に修了証を受け取って終了。

 

独学の人は、賃貸不動産経営管理士試験の公式テキストで勉強すればよいでしょう。

 

 

参考

賃貸不動産経営管理士協議会ホームページ

 

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