企業に勤めていると、業務に関連する資格の取得を奨められることがあるはずです。
特に正社員なら資格の取得が昇給や手当につながることはよくあるでしょう。
また、税理士や行政書士といった士業は、資格がないと補助者としてしか業務を行えません。
このようにキャリアアップに勉強は欠かせませんが、仕事があるので多くの人は業務終了後やすき間時間に学習をすることになります。
しかし、仕事をしながらの勉強はそう簡単ではありません。
そこで今回は管理人の経験を踏まえ、学習スタートから資格取得というゴールまでの勉強の進め方を紹介します。
そもそもお前は誰なんだよ
申し遅れました。
私はこのサイトで管理人をしてます「きんげ」と申します。
私自身、高校で簿記検定の資格に出会って以来、その後20年が経った今も学習を継続しています。
現在勉強してるのは英語とマンション管理士ですが、過去には1級FP技能士、社会保険労務士、日商簿記1級に宅地建物取引士など、コツコツと勉強を続けて取得しました。
それまでの経験を生かして簿記やファイナンシャルプランナーの講師をしたこともあります。
不合格になる人は勉強不足か勉強方法が悪い
講師として今まで何人もの生徒さんを見てきましたが、試験に不合格する理由の多くは「勉強方法が悪い」か「勉強不足」です。
例えば、最も有名な国家資格の一つである宅地建物取引士試験では、合格のために必要な勉強時間は200~300時間といわれています。
宅地建物取引士の試験は、頭の良し悪しよりも知識の有無が合否を分けるので、頭が良かろうが勉強不足なら試験に落ちます。
やはり少なくとも試験当日までに200時間以上は勉強する覚悟とやりくりが必要です。
不動産会社には、宅建を持ってない営業さんで毎年受け続けている人ってのは驚くほど多いです。管理人がいた不動産会社にも宅建を受け続けてる人がいましたが、勉強せずに飲んでばかりなのでいつまで経っても落ち続けてました。でも、ちゃんと勉強したら合格は難しくないです。
一方で時間をかけて勉強したのに合格できないという人もいます。
そういう人は勉強方法がよくなかったりします。
分野によって勉強方法を変えた方がいいケースはあります。
例えば、英語を使えるようになるには3000時間が必要だそうですが、3000時間ひたすら単語を書いて覚えたところで話せるようにはならないでしょう。
宅建士試験も同じで、ひたすらテキストだけを200時間読んだところで合格するのは難しいと思います。
まずは合格した後の自分をイメージしてモチベーションをアップ
資格の中には、それがないと業務が行えないというものがあります。
たとえば、生命保険や損害保険の保険募集人、証券を勧誘するための証券外務員です。
保険募集人や証券外務員の登録をしないと業務が行えないため、合格のために新人は必死になって勉強します。
中には試験に落ちるとクビや出世できないという話もあり、特に証券会社は真面目な顔で言われたりします。
企業によっては資格手当を出したり、資格の取得が昇格、昇給の要件となっているケースもあります。
不動産会社の多くは、宅建があれば資格手当がつきます。中には資格手当はつけず、重要事項説明をしたら売上を20%もらえるというひどい会社もあります。
名刺に記載したらかっこいいというのもモチベーションアップにつながったりします。
不動産営業で宅建を持ってないと、重要事項説明の場面で資格を持ってる人に代わって説明してもらうことになり、あれはかなり悲しいです。
また、名刺に資格の記載があれば、お客さんの信頼アップにもつながることもあります。
勉強したことが損になるということは普通はありません。
資格は就職活動にも武器になるので、自分の将来設計やキャリアアップにも役立ちます。
弁護士や行政書士といった、いわゆる士業は資格がないと業務を行えないですし、士業は資格があれば独立して開業することもできます。
一念発起して自分の興味ある業界に転職することも可能です。
こういったことは勉強のモチベーションアップにもなります。
すき間時間をうまく利用して生活に勉強を取り入れる
厚生労働省の能力開発基本調査によれば、自己投資や資格学習の一番の壁になってるのは、仕事が忙しいということのようです。
1位 仕事が忙しい
2位 高コスト
3位 家事や育児がある
勉強というのは何も机がなければ出来ないわけではありません。
テキストを持ち歩けば通勤電車の中でも勉強はできます。今ならスマホだけで学習ができる講座もあります。
仕事が終わったら毎日30分図書館やカフェで勉強する、といったことも有効です。
お昼を食べたら30分勉強するのも毎日やればかなりの勉強量になります。
重要なのは勉強を習慣化させるということです。
昔の管理人は、帰宅したらテレビを見るかゲームするかしてました。
今は英語を習慣化して一日2時間の学習をやってます。最初は苦戦しましたが、習慣化すると勉強が当たり前になって苦にならなくなります。
仕事で疲れたり、忙しい時も10分だけはやるようにしてます。
管理人が勉強で役立ててた小物
管理人が使っている小物にストップウォッチと付せんがあります。
勉強に集中できないことが多かった時に取り入れたのがストップウォッチです。10分、30分でもいいので時間を計って勉強すると意外と集中できます。
勉強した時間を記録しておくと、試験当日でも気後れすることなく試験に臨めます。
間違えやよく分からない箇所に付せんを付けておくと、後日解き直したり、読み直しがスムーズです。
社会保険労務士の厚生年金が何度読んでも分からなかったとき、付せんを付けて毎日チェックしてたら自然と入ってくるようになった、なんてこともありました。
よく蛍光ペンも勉強の小物として人気ですが、液漏れしてテキストが汚くなってからは管理人は使ってません。
ある程度勉強を勧めると線を引きたい部分が変わることもあり、線を引く時は鉛筆のみですね。
管理人は使いませんが、効率よく覚えられるなら使っていいと思います。
勉強に小物を使うかは人それぞれです。
資格試験ではテキストより過去問を解くアウトプットを重視する
勉強の方法が悪い例として、テキストを重視してアウトプットをあまりやらないというものがあります。
確かにテキストを読んでから問題を解くと理解はしやすいですが、時間が限られた大人にはテキストは最低限で、あとは過去問を解きまくる方が受かりやすいです。
テキストを隅々まで覚えるより、試験に出るところを覚えた方が時間が限られた中では有意です。
たとえば、宅地建物取引士の試験は合格率が15~18%となる難しい試験です。
なのでテキストの量も多く、全部のテキスト範囲を読むのは時間がもったいないです。範囲が広いということは、出るかどうかわからないところが多いということで、出ないところを勉強してると合格は遠のきます。
この試験でも過去問だけを解きまくって2か月で合格した人がいます。テキストだけだと4か月勉強しても合格は無理でしょう。
過去問というのはその試験のレベルを知る上では必須のものです。
宅建のテキストを300時間読むよりは、過去問を150時間繰り返した方が合格は近いというのが実際のところです。
実際の試験ではほとんどの受験生が解けない難問が出ます。
資格予備校などが出してる過去問だと、問題の難易度を易しい、普通、難しいなどと難易度別に分けてることが多いです。
ほとんどの受験生が解けない難しい問題に時間をかけて覚えるのは無駄といえます。
難関試験に受かる人は、ほとんどの人が解ける問題を確実に解き、合否を分けるような普通レベルの問題を頑張って勉強します。
実際の試験では難問かどうか咄嗟に判断し、易しい、普通レベルの問題に時間をかけるのは重要です。
モチベーションが上がらない人は資格予備校などを活用しよう
それでもモチベーションが上がらない人は、資格予備校や通信講座を利用するのがおすすめです。
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分かりやすいのはモチベーションアップにつながりますし、挫折を防ぐためにも効果的です。
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