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「開業塾」「開業講座」という名のひよこ食いには気を付けよう

投稿日:2018年8月12日 更新日:

社会保険労務士手帳

きんげ
7月、8月の暑いこの時期は、社会保険労務士(以下社労士)を目指す人にとっては重要な時期です。

 

1年に1度の社労士の試験は、8月の第4週にあります。

また、試験合格した後に行われる「事務指定講習の面接課程」が行われるのも7月~9月の暑い時期です。

きんげ
登録してしまえば関係ありませんが、社労士を目指す人にとっては夏は重要な季節なんです。

社労士として登録するためには2年の実務経験が必要になるのですが、実務経験がない人は事務指定講習を受講することで登録が可能になります。

事務指定講習は、社労士として登録したいけれど実務経験がない人が受講する講習です。

社労士で開業している人のほとんどはこの事務指定講習を経て独立しています。

 

事務指定講習の修了を経て、申請に必要な書類と申請書を提出してお金を払えば翌月には社労士として開業できます。

 

これから登録を目指す社労士の卵、いわゆる「ひよこ社労士」を狙って事務指定講習の会場では「社労士開業講座」の勧誘が行われてます。

ひよこ食いとは

ひよこ食いというのは、業界の先輩が新しく開業した新人に「開業のためのノウハウ」を教えて高額な授業料を取るというものです。

 

きんげ
業界の先輩が業界のひよこである新人を食いものにしていることから「ひよこ食い」といわれています。

 

 

特に士業(税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士等のサムライ業)といわれる人達は、営業が苦手な人が多く、以前から士業の業界でひよこ食いが行われていました。

また、最近ではファイナンシャルプランナーや企業のコンサルタント等の業界でも行われており、ひよこ食いは士業だけで問題となっているわけではないようです。

 

起業しても思い通りうまくいくということはほとんどないと思って営業した方がいいと思います。

きんげ
仕事がない新人や開業前の不安を抱えている人が、藁にもすがる思いで参加するのが開業塾や開業講座なのです……。

 

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「ひよこ食い」が流行った背景

「ひよこ食い」が流行った背景には、業界全体で仕事が減っていることや資格登録者数の増加と関係があるようです。

昔は、弁護士や税理士であれば、よほどセンスがない限り食いっぱぐれることはないと言われてましたが、現在は業界全体がITによって仕事が減っているのに、資格者ばかり増えて少ないパイの取り合いになっています。

弁護士の3割が年収100万円も稼げてないとも言われています。

弁護士や税理士だけでなく、士業全体がこんな調子なのでどこの事務所も食えないという状態です。

 

士業というのは、独立すれば収入は自分で稼がなければなりません。

「どうしよう、仕事がなければ生活が出来ない」

そこで考え出されたのが業界の新人に開業講座を開いてお金を刈り取る「ひよこ狩り」「ひよこ食い」というわけです。

 

有名な士業の先生でも普通にひよこ食いをしていますね。

社労士として雑誌やネットによく出ている先生も高額塾を定期的に企画しているのを見かけます。

 

 

営業が得意な社労士は少ない

社労士試験は、合格率が5%~8%の難関資格なので勉強が得意な人が多いのですが、その反面で営業が苦手だったりコミュ障といった人も多くいます。

営業が嫌だからという理由で資格取得を頑張っている人は多いです……中でも多いのが社労士です。

 

社労士としてうまくいっている人について、管理人の周りの開業社労士をみても総務部や人事部出身者よりも営業出身者の人の方が多いです。

 

最初のうちは、事務手続きを経験している人の方が有利かもしれませんが、事務手続きはその都度異なるものではありませんから、営業出身者が不利なのは最初だけです。

個人といえど社労士は事業主ですので、社労士事務所としての営業活動が必要になります。

営業といっても飛び込み営業からネット広告、セミナー等いろいろあります。

 

社労士に限らず営業が嫌だから士業になる人は結構いるのですが、営業が苦手だと事業を軌道に乗せるのは大変です。

 

社労士として独立しようと思っている人が一番心配するのが「売上」のことではないでしょうか。

独立している人で集客と売上に悩んでいない人は、まあいないでしょう。

3年以内に半数以上が廃業するといわれている社労士ですから、集客と売上に悩むのは当然です。

集客や売り上げに悩んでいるからこそひよこ食いに引っかかるわけです。

 

開業講座では当たり前のことしか学べない

開業講座に参加すれば、営業方法や集客方法が学べると思っている人がいますが、そんなことは教えてくれません。

教えてくれるのは、名刺の渡し方基本的な営業のやり方くらいです。

なので、開業講座に参加したくらいでは、売上は上がりませんし、集客もできません。

 

管理人もSNSで知り合った人に開業講座を一緒にやらないか勧誘されたことがありますが、講座の内容を見て後で恨まれるのも嫌だと思ったのでお断りさせてもらいました。

 

開業講座の講師の人が本業で食えていれば、わざわざ開業講座なんて新人士業を食い物にするマネしませんから、講師は基本的には本業で食えてません。

講師が本業で成功してませんから、開業講座の内容も成功のために役立つものではなく、基本的なことにならざるを得ないというわけです。

 

開業塾に参加するくらいなら自分で営業手段を考えよう

開業塾(開業講座)には、参加するだけならそんなにお金はかからないというものもありますが、そういう講座に参加すると別の高額な講座を売りつけられるのがオチです。

開業講座の中には、フロントエンド商品とバックエンド商品のようなマーケティング手法を取り入れている例も見受けられます。

 

高額な費用を支払って開業塾に参加するくらいなら、その費用を広告やホームページに使った方がいいでしょう。

少し前までは、ホームページを製作するのに何十万円もかかってましたが、今は格安のものもありますし、自分で作れば年間1万円以下で作れます。

 

WordPressでは、ブログ機能がよく利用されていますが、ホームページを作ることも可能です。

 

ホームページがあれば、ネットで広告をうつことも可能です。

開業塾に高額なお金を使うくらいならネットにお金を使ったほうが効果的です。

 

他にも交流会や飛び込み、ポスティングといった営業方法もあります。

知り合いの社労士は、交流会が一番仕事を取りやすいと言ってました。

周りからの紹介も得やすいらしく、その人には向いているようです。

 

 

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